原価率を計算したい人:原価率ってどうやって計算したらいいんだろう?
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
・原価率の計算方法
公認会計士・税理士のみつざねが解説します。
原価率計算の計算方法自体は簡単です。
原価率の計算方法
原価率は売上に占める原価の割合のことです。
式にするとこんな感じです。
原価 ÷ 売上 × 100=原価率
例えば、1個600円のたこ焼きを売っている場合、たこ、キャベツ、たこ焼粉などの材料費が180円かかったとしたら、たこ焼き1個あたりの原価はこうなります。
原価180円 ÷ 売上600円 × 100=原価率30%
原価率が低いからよくて、高いからダメということではないですが、自分たちが想定していた通りの原価率になっているのかということは把握しておくべきです。
どんぶり勘定で原価率をみていないと思ったように利益が残らないということになるので、数字でしっかりと確認しておくことをお勧めします。
上場企業で原価率を計算してみる
上場企業は有価証券報告書というもので決算数値を開示しているので、規模は全然ちがうとしても中味を見れるので参考になることも多いです。
上場企業のホームページにいくとIR資料として載せている所が多いです。
なので、今回上場企業を使って原価率を計算してみました。
事例1 株式会社鳥貴族
鳥貴族は書くまでもないと思いますが、焼鳥屋さんです。
やっている事業も飲食事業のみとわかりやすいです。
2020年7月期の有価証券報告書を利用して計算してみるとこんな感じです。
売上原価79億円 ÷ 売上275億 × 100=原価率28.7%
事例2 スターバックスコーヒージャパン
スターバックスコーヒージャパンは日本のスターバックスを運営している会社です。
2015年3月に上場廃止になりましたが、それまではジャスダック市場に上場していました。
なので、今でも簡単にデータの見れる2014年3月期決算のデータで原価率を計算してみました。
スターバックスは基本的にほとんどが直営店として運営されていますので、原価率も参考になります。
売上原価329億円 ÷ 売上1,256億 × 100=原価率26.2%
事例3 株式会社ニトリホールディングス
家具インテリア用品の製造販売をメインに事業展開している会社です。
ニトリも事業は単一でわかりやすいです。
2020年2月期の有価証券報告書から数値を拾ってくるとこんな感じです。
売上原価2,879億円 ÷ 売上6,422億 × 100=原価率44.8%
こんな感じで業種によって原価率は変わってきます。
業種が同じであっても当然戦略などが違っていれば原価率もまた変わってきます。
まとめ
原価率は低いのがいいというわけではないです。
会社の目的は利益を出すことです。
原価率を高くしても最終的に利益がでていれば問題ありません。
逆に原価率が低いのに、人件費や家賃などの固定費が高くて、赤字になることもあります。
原価率を考える場合、自社に似た会社の原価率を参考にするといいと思います。
上場会社なら簡単にデータが見れて便利ですよ。