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税金

定期同額給与を未払いにしてもいいですか?

定期同額給与の未払

分からない人法人事業主の方:会社の資金繰りが悪くなってきたから、自分の給与を一旦未払いにしたいんですが、税務上問題あります?

こんな疑問に答えます。

 

 

 

本記事の内容

・定期同額給与の未払い処理は税務上問題ない?

・源泉所得税の処理は?

 

公認会計士・税理士のみつざねが解説します。

結論からいうと定期同額給与を未払処理することは税務上問題ありません。

 

定期同額給与の未払い処理は税務上問題ない?

そもそも定期同額給与って何?という話しですが、役員給与は基本的に毎月同額でないと税務上の費用として認められません。

特段の理由なく役員給与の改定を認めてしまうと、利益調整を認めてしまうのと同じだからです。

なので、簡単にいうと毎月決まった給与を役員に支給するのが定期同額給与です。

資金繰りが悪化しているなどを理由に、定期同額給与を未払計上したとしても、

会計上決まった額を費用処理していれば、税務上も費用として認められます。

定期同額給与は税務署への届出などは必要ありません。

このほかにも、事前確定届出給与や業績連動給与といって、事前に税務署へ届出を出すことで役員賞与などを費用として認めてもらえるものもあります。

 

源泉所得税の処理はどうする?

定期同額給与を未払にした場合、源泉所得税はどうなるの?という話ですが、原則は、未払いの状態では源泉所得税は認識しません。

支払ったときに源泉所得税を認識します。

以下に原則的な場合の仕訳例を記載しています。

 

原則仕訳例

(給与支給日)

役員給与 1,000,000 未払金 1,000,000

 

(実際に支払ったとき)

未払金 1,000,000

 

現預金 900,000

預り金 100,000

 

原則は実際に支払ったときに源泉所得税を認識しますが、処理が煩雑になってしまうので、実務上は給与支給日に源泉所得税を認識していることが多いです。

以下は実務上の仕訳例です。

実務上仕訳例

(給与支給日)

役員給与 1,000,000

 

未払金 900,000

預り金 100,000

 

(実際に支払ったとき)

未払金 900,000 現預金 900,000

 

定期同額給与自体を期中に減額することもできる

経営状況が著しく悪化したことなどが理由による場合には、定期同額給与の期中の減額改定も認められています。

これは、法人の一時的な資金繰りの都合などでは認められません。

一時的な資金繰りではなく、事業が著しく悪化したことによる継続的な資金繰りの見直しをはかりたい場合には、検討してみるといいと思います。

 

まとめ

定期同額給与はその名の通り、同額でないといけないので多少不便な点はあります。

ですが、会社の状況により未払計上であったり、減額改定なども認められているので、資金繰りの状況に合わせて使い分けていくといいと思います。

 

 

 

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